ヴィブラートのかけ方のコツ

ヴィブラートを習得する時期は

まず、第一ポジションの音程が安定していて、左手の指が独立して押さえられるようになってからが良いでしょう。しっかりとバイオリンを顎と肩で構えられ演奏時もさがらなければ、さあ、ヴィブラートのトレーニング時期です。

小さな子供の手はやわらかく、骨端線と呼ばれる間接の間の隙間がおとなよりも多くあります。成長するにつれ、骨が長くなり骨端線が縮まって、指がしっかりとしてきます。

手首の骨も1歳の頃は2個くらいが、成長と共に8個になり、それぞれの骨が大きくしっかりしてきます。左手の安定性と手の成長を見て最適な時期に始めてください。

音程が定まらない時にビブラートをするとひどい演奏になってしまうので避けましょう。

まず音程の基礎を作るのはやはりスケール練習がいいでしょう。

音階練習の重要性についての記事はこちらをクリック!

そして5、6歳の子で曲がある程度進んでいても、どうしてもビブラートがうまくかからない事もあります。指の骨端線がまだ大きいからかもしれません。手が成長する8歳くらいまで待っても遅くはありません。下手な癖がついてしまうとなかなか癖が抜けないので気をつけます。

大人の方の場合はその逆でまず手の柔軟性が必要になってきます。間接を柔らかくしたり、手首を柔軟に動かすためのハンドトレーニングが効果があります。

以下のリンクはとあるギター教室のサイトですが、ハンドトレーニングを紹介してるので、

興味のある方はここをクリックしてください。

ヴィブラートのトレーニングの仕方

手首ヴィブラート

ぜひ、習得してほしいヴィブラートの一つです。

まず、手首を第三ポジションに持っていき、A線の上に4本の指を軽くおき、指板上を行ったり来たりさせます。その時、手首はバイオリンから離れないように動かします。メトロノームをつけて規則正しく動かしてください。弓は使いません。第三ポジションだと手首が固定するので手首のヴィブラートの動きを把握できます。

手首の動きを意識できたら、第三ポジションA線2の指を押さえてみましょう。[2の指ミの音を半音下げてミのフラットそしてまた元に戻す]この動きをメトロノームに合わせて四分音符、八分音符、三連音符、十六分音符と少しずつリズムを上げていきます。手首の動きをキャッチしてください。

しっかりバイオリンを構えられていないと、ヴィブラートはかかりません。バイオリンのスクロールを壁にあてて練習するのもひとつの方法です。

第三ポジションで手首の動きを把握できたら、第一ポジションで手首からヴィブラートをかけてみましょう。手首を意識的に動かすというよりは手の甲を指の間接と一緒に動かす感じです。

そして、弦を押さえた後、人差し指の付け根を指板から少し離します。そうする事によって手を脱力させヴィブラートがかかりやすくなります。

この瞬間的脱力ができないとぎこちない不安定なヴィブラートになってしまいます。指を

指はできるだけ立てずに指の腹で弦を押さえるようにすると深い良い音が出ます。

腕のヴィブラート

腕からのヴィブラートは比較的手首ヴィブラートよりも簡単に習得できる人が多いです。音の波が大きく、ダイナミックな効果が期待できます。G線のハイポジションで大きく深い音を出したい時などに使うと効果的です。

ただ、腕からのヴィブラートのみだと、どうしても波が大きく繊細なフレーズなどは繊細さに欠ける部分が出てきてしまいます。曲の表情によってヴィブラートを使い分ける事ができるとさらに表現力が広がります。

腕からのヴィブラートは、肘から上を指板に沿って練習してください。しっかりとヴァイオリンを顎と肩で構えられていないと、ヴィブラートを使う事は難しいです。必ず肘から下(前腕)を動かすようにします。誰かにヴァイオリンとスクロールを持ってもらうと動かしやすいです。手首のヴィブラート同様、メトロノームを使って、速さをコントロールできるように練習しましょう。

有名ヴァイオリニストのヴィブラートの種類と特徴

かの有名なカールフレッシュはヴィブラートは演奏家にとっては指紋のようなものだと言っています。

ヴィブラートのかけ方は人により違い,

特徴が表れやすいです。

ヴィブラートによって音や、曲ににその演奏家の雰囲気や表情が出てきます。

色気とか雰囲気とか立ち振る舞いといった感じでしょうか。

例えば、パールマン。 

ヴィブラートの特徴をよく観察してみると、主に手首からひらひらと動かしています。

色々な種類の動きをしていますが、指の関節をぐにゃぐにゃと動かしたりしています。

私はオイストラフやレーピン、ロシア系のヴィブラートが好きです。指の腹で弦を押さえています。

弦を指の腹で抑えることによって、深い音が出ます。

昔は、わざと左指の爪を伸ばし、出来るだけ弦を指の腹を使って押さえられるように訓練したと聞いたことがあります。そこにヴィブラートを加えるとすごい色気です。

指が少しぽっちゃりしている人は深い音が出やすいです。

グリュミュオーやハイフェッツ、メニューインは指を立ててヴィブラートをしています。硬派ですね。

ヒラリーハーンの指はすごく柔らかくて、関節が反対側に反るほど、指の関節を使ってます。

以下のリンクは有名ヴァイオリニストのヴィブラートを集めた動画です。

すごく勉強になるので、ヴィブラートの動きを研究してみてください。

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